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宇宙雑記②〜風は届かない〜


「困難を乗り越えて星の世界へ」



「ボイジャーのゴールデンレコード」に収録されたモールス信号より


前回、ちょこっと紹介しましたが、今回は「無人惑星探査機」の話です。

ルナ計画 - Wikipedia

人工物が初めて地球以外の星にたどり着いたのは、1957年にソ連から世界初の人工衛星スプートニク1号」が打ち上げられてから2年後、1959年のことでした。


1959年9月14日22時02分24秒、ソ連のルナ2号が月の「晴れの海」に衝突。

この頃はアメリカとの宇宙開発競争が始まった頃で、ソ連の月面到達のニュースはアメリカに衝撃を与えました。

※当時の月探査は、月に接近・衝突をさせるのが目的でした。この衝突で、月にほとんど磁場が無いことや、ヴァン・アレン帯という磁場のある惑星に発生する放射線帯があるという証拠も見つかりませんでした。

ここからが本題です。

ボイジャー1号 - Wikipedia

「人が作ったもので世界で一番遠くにあるもの」それがボイジャー1号です。

 
ボイジャー1号・2号(←ベテラン漫才コンビみたいじゃね?w)は、1977年当時の新技術である
スイングバイ(惑星の引力を利用して探査機の進行方向や速度を変える技術)を利用するものとして設計されました。
 
当時、ボイジャーの開発時期が運よく同じ方向に惑星が集中する時期だったので、「惑星グランドツアー」という連続で木星、土星を探査する計画が練られました。
連続してスイングバイをすることにより最低限の燃料で遠くまで行けるのです。


 
1977年8月20日、ボイジャー2号、打ち上げ。
 
同年9月5日8時56分、ボイジャー1号、打ち上げ。
 
※「ボイジャー1号のトラブル解決に専念していたところ、もう打ち上げていた2号の起動を忘れていた。」なんて事故があったそうですw

木星

後に打ち上げられたボイジャー1号でしたが、2号よりも近道を通ったため、先に木星に到達しました。
1号は1979年3月5日に木星に最も接近しました。(木星中心から349,000km)
1号は木星の衛星イオの火山活動を発見し、また2号は、新しい衛星「アドラステア」を発見しました。

    

    

土星

ボイジャー1号の木星でのスイングバイは成功して、1年後の1980年11月12日には土星に最も接近しました。(土星表面から124,000km以内)
土星のあの環の構造を明らかにし、衛星タイタン(大気(窒素97%・メタン2%)がある)に接近し、調査を行いました。




タイタンでもさらにスイングバイを行うとボイジャー1号の惑星調査ミッションはすべて終了し、
太陽風が届かなくなる境目の領域(ヘリオポーズ)を越えて外側から太陽系を観測し、何光年も先の星へ向かうという星間空間ミッションへと変わりました。
2010年12月13日、ボイジャー1号が観測していた太陽風の風速がゼロになりました。あの太陽の風すら届かないところにいるのです。
2015年にはヘリオポーズを抜ける予定だそうです。


そして次の最寄の星「ケンタウロス座アルファ星」へは約8万年後に最も接近します。



ボイジャー2号はさらに1年後の1981年8月25日に土星に最も接近し、レーダーを使って土星の大気の温度、密度を観測しました。

    

本来なら土星の観測を終了した時点で「グランドツアー」のミッションは終了のはずでしたが、ボイジャー2号はさらに遠くの天王星に行くことが可能とわかったため、度重なる予算追加の会議の末、天王星に行くことが決定しました。


天王星

ボイジャー2号は1986年1月24日に天王星に最も接近、24時間弱しか天王星に居ることができませんでしたが、新しい衛星を10個発見したり、磁場の存在を発見したりしました。


海王星

太陽系でもっとも外側にある海王星
天王星とこの星を訪れた惑星探査機は、今のところボイジャー2号だけです。
ボイジャー2号は1989年8月25日に海王星に最も接近しました。打ち上げから12年後のことです。
新しい衛星を6個発見し、海王星が自ら熱を出していることを発見しました。表面に大黒斑(黒いデカいシミ)を発見しましたが、5年後の観測ではなくなっていました。


海王星の観測を終了したボイジャー2号は今、1号と共に太陽系の外から来る紫外線を観測しています。打ち上げから30年以上経過していますが、内臓の原子力電池は2020年〜30年までもつらしいので、まだしばらくは地球と交信できるみたいです。
また、新しい発見もありました。ヘリオポーズは宇宙の磁場の影響でゆがんでいたのです。

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いま、ボイジャー1号は太陽から180億km、2号は145億kmの距離にあります。
現在の位置は上のリンクで確認できます。

つぎは②の番外編で、ボイジャー1号・2号と、それより前に打ち上げられたパイオニア10号・11号に搭載され、宇宙人の発見を何億年も待ち続けるレコード金属板についてお送りします。お楽しみに!!

つづく!